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福岡で注文住宅を建てる時の住宅購入時の諸経費(その3)

住宅購入時の諸経費(その3)

前回に引き続き、「住宅購入時の諸経費(その3)」について解説していきます。

これまでの振り返り

第1回では以下の3つの費用について解説しました。

  • 売買契約書の印紙代
  • 固定資産税分担金
  • 仲介手数料

第2回では次の諸経費について取り上げました。

  • 所有権移転登記費用
  • 抵当権設定登記費用
  • 建物表示登記および建物表題登記費用

本日は、住宅ローン関連で発生する諸経費について解説していきます。


1. 住宅ローン契約書の印紙代

住宅ローンを契約する際、契約書に印紙を貼付する必要があります。印紙代は借入額によって異なりますが、一般的には以下のようになっています。

借入額 印紙代
1,000万円〜5,000万円 2万円

不動産売買契約書の印紙代は特例により半額となりますが、住宅ローン契約書の印紙代は本来の金額(2万円)が適用されます。

電子契約の場合のメリット

最近では電子契約を採用する金融機関も増えており、この場合は印紙代が不要になります。ただし、電子契約には別途「事務手数料」がかかることがあるため、詳細は事前に確認することが重要です。


2. 融資手数料

融資手数料は、住宅ローンを借りる際に銀行へ支払う手数料です。以下の3種類の金融機関ごとに異なります。

金融機関の種類 融資手数料
一般的な銀行 3万円〜5万円
ネット銀行 借入額の2.2%
フラット35 代理店によって異なる(1.0%〜2.2%)

ネット銀行やフラット35の融資手数料は割合で決まるため、借入額が大きいほど手数料も高くなります。


3. 保証料

住宅ローン契約には「保証会社」が介在し、保証料が発生するケースがあります。保証会社は、万が一借入者が返済不能になった際に代位弁済を行い銀行から債権を買い取る役割を担います。

保証料の計算例

例えば、3,000万円を35年間借りる場合の保証料は以下のように計算されます。

  • 100万円あたりの保証料:21,000円
  • 3,000万円の場合:30(×21,000円)=63万円

借入期間が短くなると保証料の単価が下がるため、返済期間を短縮すれば保証料を抑えることが可能です。

保証料と融資手数料の関係

ネット銀行やフラット35では保証料が発生しない代わりに融資手数料が高額になります。保証料が発生しないからといってコストが安いとは限らないため、融資手数料と保証料を合わせて比較することが重要です。


保証料の特徴:繰上げ返済による還付

保証料には大きな特徴があり、「繰上げ返済をすると保証料の一部が返還される」仕組みがあります。

例えば、35年の契約で住宅ローンを借りた場合でも、10年間繰上げ返済をすると、短縮できた期間分の保証料が戻ってきます。これは融資手数料にはないメリットです。


まとめ

費用 一般的な銀行 ネット銀行 フラット35
印紙代 必要(2万円) 必要(2万円) 必要(2万円)
融資手数料 3万円〜5万円 借入額の2.2% 1.0%〜2.2%
保証料 あり(例:63万円) なし なし

ネット銀行やフラット35は保証料がかからないものの、融資手数料が高額になるため、トータルコストや各項の特徴を理解して選ぶことが大切です。


次回は、これまで取り上げていない「その他の諸経費」について詳しく解説します。

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