✅ 家づくりの失敗事例:コンセントの位置が不便・数が足りない問題とその対策
注文住宅・リノベーション・新築問わず、**「コンセントの失敗」**は住み始めてから最もよく耳にする後悔のひとつです。
特に現代の暮らしでは、家電の数が増え、スマホ・PCの充電、Wi-Fi機器、調理家電、ワークスペースなど電源を必要とする場面が日常的に存在します。にもかかわらず、**「設計時にうっかり見落とされがち」**なのが、コンセントの位置や数の設計です。
ここでは、よくある失敗事例と具体的な対策、さらにプロの視点で押さえておきたい計画のコツまで徹底的に解説します。
🔴【失敗事例①】家具とコンセントの位置が被って使えない
●よくある後悔:
「家具を置いたらコンセントが使えない!」
「ベッドや本棚でコンセントが隠れてしまった…」
●原因:
間取りや家具の配置を決める前に、コンセントの位置を決定してしまったため。
●対策:
✅ 家具の配置を図面に落とし込みながら計画することが鉄則
- ベッド・ソファ・テレビ台・冷蔵庫など、大きな家具の想定位置をあらかじめ決める
- 設計士や現場監督と「使い方」「生活動線」を共有しながら位置を調整
🔴【失敗事例②】キッチンやダイニングでコンセントが足りず不便
●よくある後悔:
「炊飯器と電子レンジを同時に使えない」
「ホットプレートを使うたびに延長コードが必要」
●原因:
調理家電やダイニングでの使い方まで想定できていなかった。
●対策:
✅ 家電の使用シーンに合わせて、以下の場所に複数口を設置:
- カップボード(炊飯器・電子レンジ・トースター)→ 3~4口
- キッチン作業台(ハンドミキサー、フードプロセッサー等)→ 2口
- ダイニングテーブルの近く(ホットプレートや卓上IH)→ 床コンセント or 壁面設置
🔴【失敗事例③】コンセントが遠く、延長コードだらけに…
●よくある後悔:
「テレビの近くにコンセントがない」
「ソファ横でスマホを充電できない」
「掃除機をかけるたびに差し替えが必要。お掃除ロボットの充電場所がない。」
●原因:
使用する場所・機器を考慮せず、コンセントの「分布」が偏っている。
●対策:
✅ 各部屋で以下のポイントをチェック:
- テレビ周辺:テレビ、レコーダー、Wi-Fiルーター、ゲーム機 → 最低4口以上
- ソファ横:スマホ・タブレット充電 → 両サイドに1口ずつ
- 階段・廊下・玄関:掃除機ロボットやツリー、季節装飾用 → 1~2口
🔴【失敗事例④】部屋ごとにコンセントが少なく、使い回しが大変
●よくある後悔:
「夫婦の寝室でスマホを充電したくても、片側しかコンセントがない」
「子供部屋にPCと学習机、プリンタを置いたら足りない」
●対策:
✅ 部屋の用途・広さに応じて、最低限以下の数を確保:
- 6畳:2〜3箇所(4〜6口)
- 8畳:3〜4箇所(6〜8口)
- 10畳以上:4〜5箇所(8〜10口)
✅ ベッドの両側に1箇所ずつ、デスク付近に2口以上を目安に設置
✅ 将来、子供部屋がワークスペースや趣味部屋になることも想定する
🔴【失敗事例⑤】屋外・玄関・収納スペースの電源を忘れていた
●よくある後悔:
「電動自転車の充電場所がない!」
「掃除機を納戸で使いたいのにコンセントがない」
●対策:
✅ 以下の“盲点”になりがちな場所にも1〜2口の設置を:
- 玄関:掃除機・照明・宅配BOX電源
- 屋外(駐車場・庭):電動工具、イルミネーション、洗車用
- 納戸・WIC・廊下:掃除機、乾燥機、除湿機などの使用想定
✅【+α】プロがすすめるコンセント計画のコツ
🔷【1】スマートコンセントやUSB付きコンセントの導入
→ 枕元やリビングなど、充電が頻繁な場所には非常に便利。
🔷【2】分電盤の容量に余裕を持たせる
→ 将来の家電増加やEV充電にも対応できるよう、回路ごとにブレーカーを分ける設計が望ましい。
🔷【3】「見えない場所」にも意識を向ける
→ 家具の裏・洗濯機の奥・冷蔵庫の下などは、操作のしやすさや安全性も重要。
✅まとめ|「暮らし」をイメージして設計すれば失敗しない
コンセントの配置・数の失敗は、図面上では気付きにくく、住んでから後悔する典型例です。
🟢 家具・家電の配置を事前に想定
🟢 生活シーンに応じた「電源の使い方」をイメージ
🟢 「今」だけでなく、「10年後の暮らし」も考慮
こうした視点を持つことで、使いやすく、ストレスのない家づくりが実現します。