家づくりの最初にすること

はじめに
家づくりを考える際に、何から始めるべきか分からない人も多いでしょう。この記事では、家づくりを成功させるための基本的なステップを詳細に解説します。家は一生の中でも特に大きな買い物の一つです。慎重に計画を立て、納得のいく住まいを手に入れるために、しっかりとした知識を身につけましょう。
家づくりの流れ
家づくりは大きく分けて以下の4つのステップに分けられます。
- 方向性を考える(どのような家を建てたいか、家づくりの目的を明確にする)
- 家づくりを学ぶ(正しい情報を収集し、家の設計や工法について理解を深める)
- 住宅会社を探す(信頼できる建築会社を見つけ、比較検討する)
- 住宅会社を訪問する(見学会やモデルハウスを訪れ、施工品質や担当者の対応を確認する)
これらのステップをしっかりと踏むことで、理想の家づくりをスムーズに進めることができます。
① 方向性を考える
家づくりの第一歩は、自分たちがどのような住まいを望んでいるのかを明確にすることです。この段階でしっかりと方向性を決めておくことで、後の計画がスムーズに進みます。
家を建てる目的を考える
家を建てようとする理由は人それぞれですが、よくある理由として以下のようなものが挙げられます。
- 子どもの誕生や成長に伴う環境の確保
- 家賃を支払い続けるよりも資産を持ちたい
- 現在の住環境が手狭になったため
- 仕事やライフスタイルに合わせた住まいが必要
このような目的を整理し、家族全員で話し合うことが重要です。
住まいの選択肢
家を持つ方法にはさまざまな選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、自分たちに合ったスタイルを選びましょう。
賃貸が向いている人
- 転勤が多く、一定の場所に住み続ける予定がない
- 実家を継ぐ予定があり、新たに家を建てる必要がない
- 仕事や収入が不安定で、住宅ローンを組むリスクが高い
- 地価が高すぎて、家を購入するのが困難
分譲住宅(建売住宅・マンション)が向いている人
- すぐに新居に住みたい
- 設計や間取りの自由度は低くても問題ない
- マンションで管理を任せたい(修繕や設備管理を手間なくしたい)
- 立地を重視し、利便性の高い場所に住みたい
注文住宅が向いている人
- 自分たちのライフスタイルに合った家を建てたい
- 細かい設計や間取りの自由度を重視したい
- 仕事や家族構成が安定し、長期的に同じ場所で暮らしたい
② 家づくりを学ぶ
家づくりは情報収集が非常に重要です。間違った情報に惑わされないためにも、信頼できる情報源を活用しましょう。
情報収集の方法
- Webサイトやポータルサイト(住宅会社の公式サイトや比較サイト)
- 住宅専門のYouTubeチャンネル(施工事例や住宅性能について学べる)
- 建築・住宅関連の書籍(専門的な知識を得られる)
- 図書館の活用(無料で質の高い本が読める)
おすすめの書籍
- 『エコハウスのウソ』
- 『住まいの解剖図鑑』
- 『間取りの方程式』
- 『片づけの解剖図鑑』
- 『建築知識ビルダー』
③ 住宅会社を探す
信頼できる住宅会社を見つけることは、家づくりの成功に大きく関わります。
住宅会社の選び方
- 地域ごとのハウジング雑誌を活用
- ネット検索(地域+住宅会社のキーワード)
- 住宅会社のホームページで施工事例を見る
- 『家づくり応援業者マップ』を参考にする
住宅会社の実力を測るチェックポイント
- 構造や断熱性能
- 年間の施工実績
- 所属団体や施工ポリシー
④ 住宅会社を訪問する
住宅会社訪問の方法
- 完成内覧会(実際の住宅を見学し、リアルなスケール感を確認)
- モデルハウス(その会社の理念や得意なデザインを知る)
- 無料相談会(専門家から直接話を聞く)
- 総合住宅展示場(各社のモデルハウスを比較検討)
内覧会で確認すべきポイント
- 空間の広がり
- 温熱環境
- 玄関を開けた時の木の香り
- 設計の工夫
- 施工のクオリティ
- 住み心地
- 実際に住む人の声
家づくりの心構え
重要な考え方
- 過度な完璧主義を手放す(予算内でバランスの良い家づくりを)
- 人と比べない(自分たちにとって最適な家を目指す)
- 心のゆとりを大切にする(無理なく進めることで満足度を高める)
まとめ
家づくりは人生の一大イベント。しっかりと学び、冷静に判断しながら、自分たちにとって最適な住まいを見つけましょう。
文責 監修者 長崎秀人
福岡県の注文住宅専門の設計事務所「長崎材木店一級建築士事務所」の代表。業界歴は35年に及び、建築士・宅地建物取引士の資格を持つ。明治30年創業の同社は、設計から施工、不動産取引まで幅広く手掛け、公正なサービス専門性と実績に基づく信頼性の高い情報を提供している。