C値とは、住宅の気密性能を示す指標で、簡単に言うと隙間がどれくらいあるかを表す数値となります。(建物全体の隙間面積を延床面積で割った数値)ここでは、C値の計算方法、基準値、気密性を高める方法についてさらに詳しく説明します。
一言で言うならば、C値の計算方法は「建物全体の総隙間面積(cm²)÷床面積(㎡)」でとなります。
つまりC値1は、床面積1平方メートルあたり1cm²の隙間があることを示します。たとえば、延床面積100㎡(30坪)の住まいのC値が1.0だとすれば、家全体の隙間面積は100cm²です。家全体の隙間を合わせるとおおよそキャッシュカード2枚分の隙間面積になると考えればよいでしょう。
延床面積100㎡(30坪)の住まいのC値が0.5だとすれば、家全体の隙間面積は50cm²です。家全体の隙間を合わせるとおおよそキャッシュカード1枚分の隙間面積になると考えればよいでしょう。
※キャッシュカードの面積は約 cm²、切り上げると 46cm²です。
このC値計算は、建物全体の床面積に対する隙間の総量を示す指標であり、C値が「全体の容積」に直接関連する数値ではない点に注意が必要です。C値は、建物の気密性能を評価するための指標として使用されています。
ですので実際には家全体のC値は、気密測定で調査します。室内の空気を測定器のファンで強制的に外の吐き出し、室内と室外の気圧差と風量を図り、隙間面積を算出します。
C値は、専門の機器を使用して行う「気密測定」によって算出されます。具体的な手順は以下の通りです:
: ドアや窓をすべて閉め、換気口なども塞ぎます。
: 室内の空気を外に排出し、建物内を負圧状態にします。
: 室内外の気圧差を利用して、空気漏れの量を計測します。
C値の計算式は以下の通りです:
C値には明確な法令基準はありませんが、一般的な目安として以下の値が挙げられます:
: C値2.0c㎡/㎡以下が比較的気密性が高いとされています。
: C値1.0c㎡/㎡以下が目安とされ、省エネ性能を高めるために多くの施工会社が目指す水準です。
: C値0.5c㎡/㎡以下で、冷暖房効率が格段に向上します。
C値を低くすることで、省エネルギー効果や快適な住環境を実現できます。以下はC値を低くするための方法です:
: 使用頻度の低いコンセントは内部に移設します。
: 床や天井の隙間や接合部に気密テープやシーリング材を使用します。
: 滑り出し窓は接触部が少なく、気密性が高いです。
: 片開きドアは両開きよりも接触面が少なく、気密性を保ちやすいです。
C値が低いほど、以下のようなメリットがあります:
: 冷暖房効率が向上し、エネルギー消費を削減できます。
: 室内の温度や湿度が安定し、快適な生活が可能です。
: 湿気が壁内に侵入しにくく、結露や腐敗を防ぎます。
: 外部の騒音を遮断し、静かな室内環境を提供します。
福岡県で注文住宅を建てる際に、家の快適性や省エネ性を測る指標の一つとしてこのように「C値(相当隙間面積)」があります。このC値について、どの程度の数値を目標とすべきか、またその根拠について解説します。
気密性能の向上が求められる理由は以下の4つに大別されます。
HEAT20の「2021年度版 設計ガイドブック」に基づき、C値の適正値についてさらに詳しく解説します。
かつてC値は床面積を基準に算出されていましたが、現代の住宅は吹き抜けや勾配天井など多様な空間構造を持つため、単純に床面積だけでは適正な評価が難しいという問題がありました。そこで、HEAT20では、建物の気積(容積)を考慮した「ACH9.8」という新たな指標を採用し、国際基準に準じた形で気密性能を評価するようになりました。
人間が快適に感じる要素の一つに「風速」があります。隙間風が少ないほど快適に感じるため、HEAT20では、快適性を「不満足者15%以下」の基準で評価しました。
この基準に基づくと、ACH9.8値が0.5以下であれば快適であり、これはC値で換算すると0.9程度に相当します。
さらに、気密性能は新築時が最高値であり、時間とともに劣化するため、新築時にC値が0.7以下であることが望ましいとされています。これを補正した結果、HEAT20が推奨するC値は 0.5~0.9 という範囲に落ち着きました。
注文住宅を建てる際に、C値の目標値として 0.5~0.9 を目指すことが推奨されます。この範囲であれば、
といったメリットを得ることができます。
追記
次にZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)について詳しく説明します。
ZEHは、断熱性能の向上、省エネルギー設備の導入、および再生可能エネルギーの活用を通じて、住宅の年間一次エネルギー消費量をほぼゼロにすることを目指した住宅です。
断熱性能の向上: 高性能の断熱材や二重・三重サッシを使用して、熱の損失を最小限に抑えます。
省エネルギー設備: 高効率の暖冷房機や給湯器、LED照明などを導入してエネルギー消費を削減します。
再生可能エネルギーの活用: 太陽光発電や風力発電などを利用して自家消費し、余剰エネルギーは売電します。
ZEH: 基準一次エネルギー消費量を100%削減します。
ZEH+: ZEHに加え、エネルギー生産・貯蔵・共有を積極的に取り入れた形態です。
Nearly ZEH: 基準一次エネルギー消費量を75%以上100%未満削減します。
エネルギー費用の削減: 自家発電により長期的な光熱費の削減が期待できます。
環境負荷の軽減: CO2排出量を削減し、持続可能な生活が可能です。
初期投資の高さ: 高性能な設備や再生可能エネルギー設備の導入に伴うコストが高額です。
技術的課題: 蓄電技術やエネルギー管理システムの進化が求められます。
日本政府は、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指しており、補助金制度などを通じて普及を促進しています。
「注文住宅」に関連する記事
福岡注文住宅の流れ
工務店やハウスメーカーと注文住宅を建てるための土地購入ガイド
注文住宅を建てるなら。工務店やハウスメーカーの選び方と住宅ローンのコツ
住宅購入に必要な諸経費とは?
注文住宅を購入する際の諸経費と登記手続き
注文住宅購入時にかかる諸経費と注意点