で何が違うの?
今日は大事な話。
先日のブログで述べたが坪単価や諸経費についての仕組みは判った、塗り壁、自然素材、無垢の床、
断熱性に関して断熱等級5(UA値で0.6以下)、断熱等級6(UA値で0.46以下)我々においては下限値でもこれらをベンチマークしすでに達成している。さらに断熱等級7((UA値で0.26以下)まで、どこまでも追い求めることが我々においては可能である。
耐震性も警察署や防災施設並みの強度を持つ耐震等級3と解った。
で結局、他所と比べて何が違うの? というところであるが
ズバリ答えを言うと。
設計事務所で家を作る。と言うこと。
我々においては外観に関してのデザインコードが70以上にものぼり。
びっしりと整理整備されている。
設計デザインチームによって全てチェック管理され外観デザインレベルを担保している。
例えば、わかりやすいところで軒は薄く仕上げる。軒の出は900以上等。
寸法は秘密であるが、家の高さを設計する矩計図はできるだけ低く作り重心を落とし下に持っていくことで家の重厚感を出している。
さて、一般の人や営業マンが気にするのはまず平面プランなどの間取りつまり平面図、とそこまでであろう。「とりあえずプランでも書かせてもらえませんか?」というお決まりのトーク。
いわゆる、顧客の要望を最大限に取り入れた平面図、立面図。
顧客の間取りプランに関しての条件を最大限汲み取る。ある意味、楽なのであろうし注文をいただくという意味では営業的にも最優先課題なのであるが、それだけではいい家は決してできない。そして悲しいのはお気に入りの自分の要望通りのプランの家が建ち上がって完成した時、何だか思い描いていたのと違うと感じた時である。自分が注文したプランの家なので夫婦共々、口が裂けても思っていたのと違うなどとは言えない。
我々においては手法が全く異なる。タネを明かすとまず、土地を読み解き、借景はないか、景色の抜けはないかと考察する。風の通り、太陽の動き、そして配置図をもとに駐車場計画を行い。矩計図を設計計画しながら、どういう外観イメージで持っていくか、そしてどの面を美しく見せるべきかトレースする。全体、外観イメージを意識しながらプランを練っていく。プランニングと同時に植栽計画も入れていく。よって、簡単にプランを作ります。などとはおいそれとは言えない。
この様にして、地域の景観に馴染む建物へと仕立てていく。よーく他所の建物と見比べて貰えば何となくわかるであろうが全体的に建物の背丈が低く感じるであろう。これが味噌である。平家は特に低くしている。低くしつつ内部の天井高もしっかり確保している。
ここで重要となるのが矩計図、我々はこの図面を一番重要視するのである。簡単にいうと家の高さ方向に関する設計図なのである。これこそ、我々が我々であるための設計図なのである。プロポーション、立ち姿。
そして他所ではやってない、他所ではできない我々だけの設計図なのである。営業マンに聞いても「あー断面図のことですね」と一蹴されるかもしれないが、それでも知っているだけ良い方。
これが設計事務所である所以でもある。
仮に我々のをデザインを表面上真似をして、平面図と立面図だけで作ってもプロポーションが設計されていないので似て非なるものとなる。仮に低く作ってしまっても圧迫感のある家になったら目も当てられない。建て替えるなんてできないし。これって本当に危険。他所は怖くてできないはず。
他にも事細かくルールが定められている。
4間を超える間の場合は屋根がけはある一方方向しかかけない。あげ出したらキリがない。
この様に一般の方では分かり得ない、デザインコードが我々には存在している。
それらをクリアーしていくことで結果以下のようなしっとりとした、安定感のある外観の建物となる。
施工例はまだまだあるが如何であろう、これらは全て同じデザインコードで外観デザインされている。
これが一番の我々の他社との大きな違いであり特徴なのである。決して自然素材や性能が差別化ではない。
以前のブログで述べたように断熱材であれ、耐震性能であれ、ある一定の技術力のある会社においては部材メーカーより部材を仕入れて施工すれば性能は担保される。また無垢の床、外の塗り壁、内部の塗り壁これらに関しても素材をメーカーから仕入れて使いさえすれば同じような仕上がりとなる。よって内観ばかり掲載されている住宅雑誌においてはどこも一緒。
その一面だけ見てしまえば正直どこの家かもわからなくなる。至極当然のこと。部材や素材をメーカーより仕入れてアッセンブリーするという建設業という業種の特性上こうなっても致し方ない。自然素材、塗り壁、無垢の床と素材のみで考えるとどこも同じなのである。
では、どこで我々は差別化を図っているかというと外観デザイン。
デザインというものは建築材料のように買ってきてつけるれものでもなく。どこにでも売っているものでもない。練って練って作っていくものなのである。当然間取りとの整合性を考えながら設計士がデザインコードを押さえながら一邸一邸プランを練っていくのである。その設計士が作ったプランに対して我々がさらにチェックを行いデザインにブラッシュアップをかけていくのである。
これこそが「設計士と作る素敵な家」なのである。
ホームページや雑誌に関しても、我々が意図的に露出させているのは外観の写真なのである。内観写真においてはその違いが伝わりにくい。写真に写るのは塗り壁の質感、床の素材感。正直どこも同じどこが建てたものか分からない。よって我々は外観を露出させることによって差別化を図る。決して、自然素材や断熱性能や耐震性で差別化を図っているのではない。大前提として「素敵な家」これが最初に来る。
素敵な家の第一条件それは長期にわたって愛され続ける素敵な外観デザイン。その素敵な外観に、さらに素敵である為の要素。材料や性能の肉付けしているのである。素敵であるためには長期の使用に耐えうる素材でなくてはならない。素敵であるためには断熱や耐震性など人を守るため装置でなくてはならない。よって自然の材料を使いつつ、断熱性もしっかり担保し耐震強度に優れた建物でなければならない。その為の建築材料なのである。材料ありきでは決してない。
外観デザインこそ、我々の生命線なのである。もちろん内観デザインもしっかり練ってはいくが、内観においてはその家族のみの空間となる。特に外観においては、建物が存在する限り地域の景観の一部となる。
装飾語の様に取られているかもしれないが、
我々のブランドメッセージ「設計事務所で素敵な家をつくりませんか?」
これを我々は死守しているのである。
一旦、我々のデザインコードから外れたものが建ってしまうと、我々のブランドの毀損の恐れがある。それくらい我々は建物の外観には注力しているのである。
また内観デザインに関してもスイッチの位置から、造作枠の寸法、照明デザインと様々な設計デザインルールがあるが、一般の人にわかりやすいのはやはり外観であろう。先述のように外観を決めるのば矩計。
わかりやすいとはいえ、一般の人にとっては何でいいのか分からない、何か違うけどその何かが分からない、でも何となくいい感じといったところだろうか?わかりやすくいうとそれはシェフの隠し味。何が入っているか分からないけれど何か違う。何が入っているかは秘密であるが不思議なスパイス。
「何かわからないけど何かいいな。」このスパイスとはつまり、70にも及ぶ設計デザインコードなのである。秘伝の70のデザインスパイスが練り込まれているのである。
そういった目線で、他所の施工例などと見比べてみて欲しい。きっと違いが見えてくるはず。内観ばかりで外観が載ってない会社もあるがそれはそれで致し方ない。外観が売りではないのであろう。
設計思想とは外観に現れてくる。
これが我々の一番の売りであり、秘伝のスパイス(設計ルール)に関しては決してよそが真似ができないところでもある。仮に真似たとしても、形だけをなぞるものとなり、似て非なるもの「似非」と呼ぶ。ということで
で何が違うの? の答え
ズバリ答えを言おう、それは外観デザイン
おまけとして過去のちょっとしたエッセーもつけておこう。