素敵なデザインはタイムレス。古い車をアップデートしてみた。
- 去年のクリスマスの夜、私のところにヘラジカが迷い込んできた。
薄汚れた様子で格好もボロボロで寂しい目をしていた。
かわいそうにということで招き入れ手入れをしてあげることにした。
格安の60万円 !
車高を低くローダウンされたフロント。ちょつといかつい感じ。
カットされたスプリングから純正のスプリングに入れ替え車高を上げを元に戻す。
車高を5センチほど上げて元に戻したが見た目が大きく変わる。たかが5センチされど5センチ !
黒のホイールからメッキシルバーの物に入れ替え、ライトもくたびれていたので新しく替えて
樹脂製のドアミラーも日焼けによってやつれていたのでメッキのタイプに
フロントグリルもブラックの仕様だったので品よく新しいメッキものに入れ替えた。
ということで往年の名車
VOLVO240GL アイコンはヘラジカ
グレードはGLリミテッドという特別仕様車。
排気量2300ccで4速AT
87年式ということで37年前の個体。
バックエンドはスモールゲート仕様 左ハンドル
これだけの情報でエンスーならばニヤリとするはず。
VOLVO240
デザイナーはスエーデンのヤン・ヴィルスガールド
1950年から1990年までボルボでチーフデザイナーを務めた
数年おきにフルモデルチェンジする日本車とは大違いで
基本設計は1974年 1993年まで大きなモデルチェンジされるもことなく
20年近く生産され続けたスエーデンの名車。
50年前にデザインされた車、
デザインに関して北欧のものは群を抜いている。まさにタイムレス !
また当時「走るレンガ」とも呼ばれた。
鉄鋼の国スエーデン
VOLVOとはラテン語で「私は回る」という意味。ベアリングメーカーSKFの商標が大元の起源。
87年式ということで後ろのバックウインドーがスモール仕様
そして左ハンドルというのがめずらしい。マニアの間では希少とされる。
秘密のメカドックガレージに入れてオリジナルに戻しつつもアップデート?ダウンデート?
要するに70年代仕様にダウンデートすることにした。
パーツはeBayを駆使して世界中から当時のパーツを取り寄せて再生することにした。
ホイールも70年代ぽくメッキのホイールカバーをつける。センターにはきらりとボルボのマーク純正である。
フロントライト周りは角目から丸目4灯に変えちょっとダンディーに
ドアミラーは樹脂製のものから往年のメッキミラーに変えビンテージライクに
グリル周りは黒のグリルからメッキタイプのグリルに変え、
取り去られていたブランドロゴもしっかりつける。
内部は走り屋仕様のナルディーのスポーツハンドルから純正の70年代のハンドルを探してきて元に戻す。
破れていたシートは綺麗な純正のシートを探してきて付け替える。
塗装は敢えて施さずやれた感じの洗いざらしのジーンズのような感じで手を施さず。
ということでeBayなどを駆使してパーツを世界中から調達し
友人でもあるメカドック「TETORA INTERNATIONAL.INC」の北条君の協力により
往年の70年代スタイルのボルボ240が再生されることとなった。
車はオリジナルがやはり一番美しい。デザイナーの設計思想を忠実に再現したい。
仕上げに、弊社創業年である1897にナンバーを取り直しひとまずの完成となる。
こちらはビフォアー
こちらはアフター
ホイールとサイドミラー、フロントグリルのメッキ仕上げが70年代を彷彿させる。
マニア羨望のスモールウィンドウ。スモールウインドウは1989年式まで、わざわざスモールタイプにハッチドアごと入れ替える人もいるみたい。
普通は下の写真のような大きめの窓サイズ。少しのっぺりした感じ。窓周りもメッキモールではなくコストダウン合理化の為かゴムのモール。味気ない。
如何であろう。
家づくりも同じだが基本設計思想が重要。
個人のわがまま満載の場当たり的改造車の様な間取り優先の家づくりではうまくいかない。
改造車よりも基本設計思想「デザイン」がしっかりした物の方が
長期の使用やデザイン流行の試練に耐えうる。タイムレス
素敵って=タイムレス
あなたはどちら ?
素敵な家つくりませんか?
PS これでキャンプに行ったりしたら楽しいだろうし素敵かな?
※VOLVOのトリビア。
VOLVOの衝突を想定している相手は人ではなくヘラジカ、本国スエーデンなど北欧の厳しい自然に生きる巨大な野生動物 体重800kg、体長3m、体高2.5m、とシカ類では世界最大種。現地の道路に飛び出すことも多く巨大な体や角により重症を負うケースが多々ある。 そこでヘラジカに衝突しても走行に問題がないよう車両を設計。その結果、安全性能が飛躍的に向上し現代に求められる安全性能用件を余裕でクリア。安全性能においては世界をリードしている。