家の印象
一般の人には認識しずらいのだが
でもなんとなく、この家スタイリッシュだな。この家落ち着くな。と
室内空間のディティールは各社各様である。
ここに会社の哲学が如実に出る。
ということで、室内空間の印象について
室内空間の印象をどう捕まえるかというと
空間を構成する線や要素をどう処理するかで内部空間の印象は大きく変わる。
最近のトレンドとしてシンプルモダンの傾向にあり、
これは美容室など店舗内装の流れがあるのだが
白い壁、白いドア建具、窓枠、幅木などを厚さを薄くしたり無くしたりと
構成要素を極力減らしていくとすっきりする
と言う手法がある。
白い壁、白い建具、白い空間インスタなどでもよく見るが
確かにすっきりとした印象で確かにスタイリッシュである。
撮影においても極力照明は入れず陰影を強調してフォトジェニックな印象に仕上げている。
確かにインスタ映えはする。
一般の人が見て肌感覚で何となくというのが、実はこれらの要素から構成された要因である。
しかし親しみのある落ち着く家というよりは 、
やや緊張感のある空間となる。
我々において家は「家族が暮らしを営む為の空間である」と定義している。
リビングには家族の雑多なものがあったり、本があったり、ゴミ箱があったり等・・・・・
生活の場であって、モデルハウスではない。
そして、家は長期にわたって住み続けるにはお手入れしやすいものでなてはならない。
窓枠や巾木は何の為であるか、ロングスパンの暮らしの中で傷や汚れを防ぐための機能。
木であれば傷も入りにくく拭き掃除などお手入れもしやすい。
過度にスタイリッシュすぎず、モクモクして野暮ったくなりすぎず
暮らしに馴染む自然の木の家の空間、
「ナチュラル」という感じを程よいバランスにデザインして
なんかいい感じだけど軽くてすっきりしているという風 に感じてもらえるように
我々では要素をミリ単位で全てデザインしている。
建具など既製品は使わず全て家具の町、大川で作っている所以である。
反対に既製品を使ってしまうと、建売住宅の様に、どの家もほとんど同じ印象となってしまう。
そしてオリジナルの塗り壁「西条壁」を左官が手仕事で仕上げる故、たおやかな風合いが出てくる。
高さ関係も独自の高さ設計にしている。
プランは同じであれ全く別の空間となる。何だか違うこれが答えである。
一般の人にはわかりずらいがここに会社の哲学が出てくる。