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代表のつぶやき

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heritage  遺産。 継承。 伝統。

 

機械ではなく手で物を作ることこそ、人間としての創造性の原点。

家を建てるとき、まず思い浮かべるのは「家の形」や「間取り」。しかし、実際に住むことを考えると、それだけでは物足りない。家は単なる「住む場所」ではなくて、毎日の生活が心地よく、豊かに感じられる空間でなければならない。だからこそ、家づくりには「手仕事」が欠かせない。

左官の塗り壁と大工の手仕事。昔から阿吽の関係である。どちらも機械ではなく、人の手で作り上げられるもの。その様な空間には、どこか温かみがあって、住んでいる人に寄り添ってくれるような優しさがある。

左官の塗り壁 ― 壁が語る、時とともに育つ美

左官が鏝(こて)で塗る壁、とても美しい。最初は水分を含み、どこかみずみずしく、時間が経つにつれてどんどん表情が変わってくる。自然の素材を使って塗ることで、壁の質感が日に日に変化して、まるで壁そのものが成長していくかのように感じられる。

壁に手で触れたり、目で見たりするたびに、少しずつ違う表情を見せてくれる。

出来た時が最高のビニールクロスなど、機械で大量に生産したものでは味わえない「生きている感じ」。しかも、壁が変わっていく過程は、まるで自分の生活の中で育っていくような感覚を与えてくれる。だからこそ、時間をかけて使うほどに愛着が湧いてくる。

「経年美化」という言葉があるけれど、左官の塗り壁がまさにそれ。最初は一見シンプルでも、日々の暮らしの中で少しずつ味わいを増していく。その変化を楽しむことができるのは、まさに手仕事だからこそ。

大工の手仕事 ― 木のぬくもりと調和

大工の手仕事、これがまた素晴らしい。熟練の職人による手仕事。落ち着く。木の香り、手触り、ぬくもり。これが家の中に満ちていると、空間がどこか温かく感じられる。

手仕事で作られた木の柱や床、棚には、自然素材だからこその調和が生まれる。大工職人が一つひとつ丁寧に作り込んだ家具や構造が、家の骨組みとしてだけじゃなく、暮らす人に安心感を与えてくれる。プレハブ住宅にはない、優しいぬくもりがそこにある。

そして、何よりいいのは、使えば使うほどその美しさが深まること。木は、使っていくうちに少しずつ色が変わったり、艶が出てきたりする。それが、使う人との「絆」のように感じられて、嬉しくなる。

 

手仕事で作る「本物の美」

左官の塗り壁も、大工の手仕事も、どちらも「手で作るからこその美」がある。機械が作ったものにはない、温かさや生命力がそこには宿っている。壁を触れ、木に手をかけるたびに、少しずつその家の「物語」が感じられる。

これら手作りのものとは、ただの物理的な機能を超えて、その空間に「心」を感じさせてくれる。壁や家具が育っていくことで、住む人の生活も少しずつ変わっていく。そうやって、物と人が一緒に成長する、そんな家ができるんだと思う。

だから、家を作るときには、手仕事の力を大切にしたい。機械的に作られた家では感じられない、「本物の美」を感じられるから。手で作ったものには、どこか人間らしい温かさがあって、それが毎日の生活を少しだけ特別にしてくれる。

 

 

さらに心地よい暮らしへ

侘び寂びを愛する日本人。日本では自然に近い状態こそが、最も美しいと感じる民族。手で作られた壁や木の家具に囲まれて過ごす時間はなぜかとても落ち着く。無機質なものにはない、温かさややわらかさを感じるから。手仕事が作り出す空間には、機械では絶対に生まれない「物語」が詰まっていて、それが使うたびに感じられると私は思う。

 

家はただの住む場所ではなくて、暮らしの中で心地よさを感じられる場所であるべきである。家を作るならぜひ手仕事の温かさを取り入れてほしい。それがきっと、暮らしを豊かにし、さらに素敵な毎日を過ごす一助となるはずだから。

 

我々の作る建物は創業(明治30年)の頃から代々職人が手仕事の大切さを継承してきている。

ちなみに、職人とは「側から見てやらなくていいことをやりたいからやる。」という人種だと私は定義している。

 

先日、左官職人の動画を撮ってみた。タイトルは「heritage」 遺産。 継承。 伝統のことを言う。

「heritage」左官の手仕事。

1月31日金曜日19時配信設定。当日こちらにアップされます。お楽しみに。

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