YouTube 断熱、坪単価、オプション、標準仕様、耐震、その他に関する長崎材木店の考え。
差別化の道具となってきたもの。何の商品を売る場合においても、重要なのは差別化。当然、我々の住宅の業界においても差別化が必要である。
車でもそうだが価格、性能、デザイン、ブランド(ギャランティー)この四点に集約される。まず一番わかりやすいのが価格。次に性能。そしてデザイン。最後にそれら(価格、性能、デザイン)を保証する意味でのブランドとなる。ということで価格重視のローコスト住宅。性能重視の高性能住宅。デザイン重視のデザイナーズ住宅?。ブランド重視の大手ハウスメーカー住宅という構図となる。
各社それぞれに特化していき差別化を図っていく事となる。顧客においてはそれぞれの価値観において住宅を選ぶ事となる。
顧客にとっても価格、断熱、耐震というのが一番分かりやすい比較対象の物差しとなって居るのも仕方がないことであろう。(反面デザインに関しては違いが若干わかりずらい。)
住宅の性能に関しては耐震性能が最重要視される。「家はシェルターでなければならない。生命を守りなおかつ、複数回の地震による揺れにも耐え、震災後も住み続けることができる家。」ということを念頭に、警察署や防災施設並みの強度を持つ耐震等級3をベンチマークしつつ設計士が耐震設計を行う。
邸別に行う許容応力度計算により導き出された数値。最近のトピックとしては制振ダンパーも組み込むこととした。この様に設計士が直接耐震コンサルティングをしている。耐震についてさらに詳しくはこちらの動画を参照していただきたい。
断熱材に関して、我々のサイトではどんな断熱材料を使っているかの表記がない為であろう。よく検索されているようなのでここで初めて述べるとしよう。
断熱材に関して、我々は何を使うかというよりも「熱貫流率」U値とその厚みで考えていく。性能基準を満たしつつ設計デザインによって使う材料を変えている。よって断熱材に何を使っているかの表記はしていないし表記ができない。
例えば屋根や天井など屋根形状を生かした勾配天井など薄く仕上げたい場合は、薄くても性能の出る素材を選定し採用する。
高性能グラスウールなどは性能を維持しながらもコストに優れていて、発泡タイプの断熱材は施工性に優れ断熱欠損がないく性能を担保しやすい。
我々は差別化のための道具として断熱材を使っていないだけ。ということでセルロースからイソシアネート系からグラスウール。水溶性発泡タイプと様々、コストと性能を見据えながら適材適所。医者が処方箋を出すように断熱材を処方していく。
また顧客のこだわりや要望によりセルロースファイバーやウール(音を吸収しやすい)などを選定することもある。
断熱材ばかりに目がいっているようであるが、断熱において一番大事なのは開口部処理。熱は開口部つまり窓から一番逃げていく。家にとっては開口部とは穴の空いたところであり、わずか2センチ程で外と内が接しているところなのである。
断熱性能だけで考えるなら窓(穴)のない家が最高である。またガラスの種類においてもペアガラス、アルゴンガス入りペアガラス、アルゴンガス入りトリプルガラス、これに雨戸のいらない防犯ガラスなどがあり多岐にわたる。(我々の作る家においてはデザイン性も鑑みて防犯タイプのペアガラスを一階は基本としている。)
また窓サッシの「熱貫流率」U値も忘れてはならない。特にサッシ枠が熱橋となる。アルミ複合サッシ、樹脂サッシ。こちらは枠の寸法が大きくなり空間バランスを崩す為、我々においてはあまり推奨していない。代わりにさらに性能値の高い高性能木製サッシをお勧めしている。サッシも部材の特性を鑑みながら処方していく。
このように手段はさておき目的は性能を担保することにある。
性能は主にC値(現場測定)とUA値で表されるが地域によって異なる。ここでは関東~九州北部エリアを例にとる。
ZEH基準(UA値で0.6以下)、断熱等級6(UA値で0.46以下)我々においては下限値でもこれらをベンチマークしすでに達成している。
先述のように断熱性能に関しては顧客の懐具合と性能に対するこだわりに合わせて最高等級である断熱等級7((UA値で0.26以下)まで、どこまでも追い求めることが我々においては可能である。
以下技術資料として記述しておくこととする。
外皮平均熱貫流率(UA値)「熱貫流率U値」+「平均Average」は、住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。UA値の計算方法 UA値は、「UA値(w/m2·k)[外皮平均熱貫流率]= [熱損失量計] 建物の熱損失量の合計(w/k)÷[外皮面積計](m2)」という計算式で求められる。 つまりUA値は、外皮(建物を表面)1m2当たりで、平均して何wの熱が逃げるかを表す。つまり、値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示す。
「熱貫流率」U値と「熱伝導率」(W/m K)について
「熱貫流率」U値は室内外両側の温度差が1K(ケルビン)ある場合、
1㎡の面積を何ワットの熱が壁体を通過するかを示した値。
対して「熱伝導率」(W/m K)は材料自体の熱の伝わりにくさを示す。
参照 国土交通省 「木造戸建住宅の 仕様基準ガイドブック」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/guidebook_4-7.pdf
参照 断熱建材協議会https://dankenkyou.com
この様に技術力さえあれば、性能に関してはそれに見合う部材を仕入れ、コストさえかけていけば最高のものができる。しかしながら、予算にはコストバランスというものが必要であろう。その予算の中や要望の中で最適解を導き出すのが設計の力であると考える。断熱に関しての詳しい動画。こちらをどうぞ
次にデザインに関して、
我々の一番のこだわりは自然素材を使っている、塗り壁で仕上げている。といったところでは決してない。
断熱にしろ、材料にしろ商社から仕入れてくれば、これらはどこの会社でも実現可能である。
我々が素材に対して求めているのは、材料の質感から出てくるデザイン性。例えば影の映り方や、反射の仕方、雰囲気。
自然素材には素晴らしい魅力がある。
しかしながら、自然素材を使うことが目的ではないし差別化とも考えていない。
我々の一番の特徴であり違いとは。
それは外観デザイン。設計思想とは外観に現れてくる。
デザインというものは建築材料のように買ってきてつけるれものでもなく。人が作り上げていくものである。どこにでも売っているものでもない。練って練って作っていくものなのである。
我々においてはデザインコードというものが存在している。間取りとの整合性を考えながら設計士がこのデザインコードを押さえながら一邸一邸プランを練っていくのである。その設計士が作ったプランに対して我々がさらにチェックを行いデザインにブラッシュアップをかけていくのである。
外観に関してのデザインコードだけでも70以上にものぼり。びっしりと整理整備されている。設計デザインチームによって全てチェック管理され外観デザインレベルを担保している。例えば、わかりやすいところで軒は水平ラインを強調し薄く薄く仕上げる等々。
寸法は秘密であるが、家の高さ(プロポーション、立ち姿)を設計する矩計図はできるだけ低く作り重心を落とし下に持っていくことで家の重厚感を出している。これが我々の一番のこだわりでもあるし、他所との違い。他にも事細かに設計ルールが定められている。
我々の作る建物は全てこのデザインコードが適用されている。
これら全てをクリアーしていくことで、初めて我々らしい安定感のあるしっとりした外観の建物となる。(よーく外観を見比べてもらえれば違いがなんとなくわかるであろう。)
ちなみによく言われる言葉「何かわからないけど何かいいな。」この「何かわからないけど何かいいな。」とはつまり、この70にも及ぶ設計デザインコードを練り込んだ結果なのである。秘伝のデザインスパイスが練り込まれているのである。
これこそが我々の一番の売り物であるところの
「設計士と作る素敵な家」
決してよそが真似ができないところでなのある。
さて最後に住宅の価格に関して述べていこう。そもそも、我々においては先述の様に標準仕様、オプション仕様と言う概念がまずない。
設計士と作るというコンセプトのもと顧客の趣味趣向性を鑑みながらまるでビスポークテーラーが仕立て服を作るように、また内科医が症状を聴きながら一人一人に薬剤の処方箋を出すようなコンサルティング形式となっている。
顧客との対話による家づくりなのである。顧客にとっては価格が分かりにくく、不親切かもしれないが、我々にしては顧客の要望を聞き最適解を出す。それが誠意とも考える。
住宅の価格に関しては、以下リンク先にに事細かく親切丁寧に、いくらかかるのか説明している。前半の断熱や耐震の話はかぶるので飛ばしていただきたい。
これら全てを(価格、性能、デザイン)を保証する事によって初めてブランド(ギャランティー)となる。