景色の見え方
美術学校助教授時代の生徒の話では、
先生(吉村順三)は「部屋をつくるとき自分が座って庭を見て気持ちがいいと思う点を基準にする。そこに座ったときにどのへんに壁があれば気持ちがいいかと考えると言うんです。そうすれば、自ずとうしろの壁の線が決まる。
その次に庭がどれくらい欲しいかという制約と、どれくらい広い部屋が欲しいかということから必然的に南側の線(壁の位置)が決まる。それを繰り返せば家ができると言うんです。」)と述べたそうである。つまり、設計の基準が景色の見え方にあり、その観測点が設計の始点となるということである。
とある文書に記されていた。
またこんなひと言を残されている。
「金物は安いものをつかってはいけない。バラックみたいな家になるから」
「予算がなくても、(建具)金物だけはケチってはいけない」
吉村順三
家づくりの参考になれば